中山製菓株式会社 様(栃木県佐野市)

中山製菓様

古くから多くの人に親しまれている、“ロシアケーキ”を製造する菓子製造メーカー中山製菓(株)が新しく佐野工場を建設し本格稼働を始めている。

2019年10月、関東広域に記録的な被害をもたらした台風の影響を受け、工場近くの川が氾濫。工場内は川の泥水に侵食され、あらゆるものが使えなくなり、生産中止を強いられた。被害にあった当初は、復旧見込みを立てられる状況になかったそうだが、工場を立て直すことを一大決心。約1年前、図面のないゼロからのスタートとなった。

いろいろな人にアドバイスをもらった方が良いものが作れるだろうとコンサルタントにも相談。その際、弊社の機械を紹介され、ホームページからの問い合わせに至ったという。

ASM-90SH

明るく、清潔感のある工場内にはステンレスミキサーが並ぶ。

主力商品ロシアケーキのバター生地製造で使用しているのは、ASM-90SH。ヘッドが自動で昇降するので撹拌子を取り外す必要なくボールの脱着が可能なため、作業効率アップにつながっている。

ASM-120SH 2台

ASM-120SHは2台導入し、苺・抹茶等のクレームダマンド系生地のミシシングに使用している。120Lが2台並ぶと広くスペースが必要なイメージだが、計量器や作業台をうまく配置しコンパクトに設置。効率よく生産ができる体制となっている。

また、高速切断混合ミキサー カッターミキサー「AC-50DJ」ではクリームを製造。クリームにエアーを入れる工程で、新開発のエアー注入口を設けたボール容器と「スラストビーター」が活躍している。

以前使用していた機種よりもミキシングタイムが短くなり、20分かかっていた工程が5~10分に削減でき、効率化にもつながったという。

スラストビーター
生産

工場見学もできるような体制を整え、本格生産に向かっている。

取材を終えて…

「工場を新しくしたことで、作業環境もよくなった。機械に慣れたら、もっと効率よく作業が進められるようになる」と話すのは、中山製菓(株)の生産部・部長の吉田賢一氏。

現在は以前の6割程度の稼働状況だが、今後徐々に以前と同じ稼働状況に戻していくという。より良いものを届けよう、食べてもらいたいという熱意が、随所に見受けられた取材だった。その思いを、愛工舎は受け止め、常にお客様の声に耳を傾け、よりよい提案ができるよう心掛けていきたい。

取材協力

中山製菓株式会社
所在地:栃木県佐野市大橋町1116-1
HP:https://www.nakayamaseika.co.jp/ja/

2020年11月6日に新工場が落成。これからもロシアケーキをはじめとした、こだわりとおいしさをのせたお菓子をひとつひとつ届けていく。